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教師養成コース 現役トレーニング生からの声

キッチンでの手の使い方を入口にしたレッスン。肘と手首の自由な関係性を探求します。

「1年間トレーニングクラスに参加して、今思うこと」

2021年4月教師養成コース入学 和田芽依さん
ピアニスト/マッサージセラピスト

最初のレッスンを受けようと思ったきっかけ
アレクサンダー・テクニークのことは知人から紹介されて知りました。私は音楽大学のピアノ科に在籍していた頃に右手が思うように動かなくなり、前のように弾けるように治したいとずっと思っていました。

初めてのレッスンで体感したこと
個人レッスンでみどりさんの手が初めて私に触れたとき、身体中にサァーっと風が通り、ぎゅっと固めていた筋肉から余計な力が抜けていくのを感じました。これは何かの魔法だと思ったのをよく覚えています。

初めてのレッスンで気づいた変化
手で触れるワークを通して足が地面にしっかりつき、頭が上に上がっていくと、レッスンが始まってからずっと見ていたはずの部屋の印象がいつのまにか全く変わっていたことに気がつきました。頭の中でこの現象をどう言葉にして良いかも分からず、ただ驚いていました。でも、部屋自体が変わったのではなく、私の目や身体が、いつもとは違う方法で部屋を見ているということもなんとなく理解することができました。

トレーニングコースに対する期待
初回のこの体験から、アレクサンダー・テクニークでこんなに身体も世界の見え方も変わるのなら、きっと自分の右手にも良い影響があるだろうと思い、継続的に個人レッスンやグループレッスンに参加し始めました。

のちに、もっと深めていきたいのなら、トレーニング生になると良いとのことをみどりさんにお聞きして、教師養成コースに入学しました。

トレーニング生になって初めての試練

トレーニングを受けることについての懸念
教師養成コースに入学するにあたり、提示されたスケジュール通り2週に一度7日間、しかも毎日3-9時間のトレーニングを受けることは、体力面で相当の勇気が入り、果たして自分に続けることができるのか心配でした。

「楽になる」はずのことを学んでいるのに痛みがあるの?
もちろん、初めの2ヶ月は週の終わりに首の痛みで頭が動かせなくなったり、腰が痛くてたまりませんでした。アレクサンダー・テクニークのことを「良い姿勢、良い身体の使い方を学べる方法」と思っていたので、トレーニング生になったからにはとにかく良い姿勢でいようと頑張っていたのです。

この体験こそが私の教師養成コース最初の学びへつながりました。

何を学ぶの?
私は「『刺激(授業を聞く)』に対するいつもの習慣を抑制し、別の選択肢をとってみる」というアレクサンダー・テクニークの原理にのっとり、みどりさんや先輩が何故一日中平気な顔をして授業に参加していられるのか、彼らと私の違いを観察しました。そして自分に起こっている身体の不快感をクラスに共有し、皆さんの意見を聞き、みどりさんからも沢山の関連事例を聞く。または、他の人の別の体験からヒントを探したり、手で触れるワークを通して毎日色々な選択肢を模索していきました。

トレーニングコースで楽しくトレーニングできたのは…
特に、クラスの仲間それぞれが持つ課題は、一見、自分の課題には関係がないように見えるのですが、よく話を聞いていくとどこかしら自分の課題に通じるヒントに辿りつきます。そのヒントは自分だけでは得られなかったもので、他者がいてこそのものです。この探究の過程が毎回とても楽しく、挫折することなくトレーニングを続けました。

さらなる自分についての気づき
そんな風に探究を続けていくと、「話を聞く時に、呼吸をするのも忘れてじっとして、穴が空くほど話し手の顔を見つめる」という自分の習慣に気がつきました。20分もじっとしていたら身体は痛くなって当たり前です。そして、この習慣を少しずつやめて別の聞き方を試しているうちに、いつの間にか楽にクラスに参加することができていました。

「学び方を学んだ!」
この体験から、誰かに答えをもらってそれを実践するのではない学び方、他者と学ぶ、自分の課題に自ら取り組むということがどのようなことかを知ることができました。

私の課題

上手く演奏できない右手を治したい、と入学した教師養成コースですが、まさに「玉ねぎの皮をむくように」、日々さまざまな課題を発見しました。

「自分の意見を人に伝える」「人の話を聞く」「物事を見る」「歩く」「立つ」「食べる」…全てを述べることは到底できませんが、自分の行動一つ一つに習慣が隠れていて、その習慣が時には痛みや不快感など自分の本意とは別の結果を招いているのです。

無数にある選択肢を自由に選択できる!
自分の行動には無数の選択肢が広がっており、それを自由に選択できるということをその沢山の課題に取り組むにあたり知りました。

気づき
「話を聞く時に、呼吸をするのも忘れてじっとして、穴が空くほど話し手の顔を見つめる」ことを選択しなくても良い。ゆったりと呼吸をしながら、時には動き、相手の方を緩く見ながら話を聞くことも選択できるのです。どうやらその選択肢に正しい・正しくない、良い・悪いは存在しないのだということも大きな発見でした。

当初の課題設定
だとすると、私はアレクサンダー・テクニークを学び始めた理由である「以前のようにピアノを弾けるようになりたい」という課題にすら疑問を持ちはじめました。

自分で気づいた当初の課題に対して別の選択をしてみたら?
以前のように演奏できることが果たしてベストなのだろうか?以前の演奏がそんなに「正しかった」のだろうか?「正しい」は誰が決めたのだろう…?この「正しい・正しくない」の価値観を選択せずに、「音楽を楽しむ」という価値観を選択してみたらどうだろうか?

「以前のようにピアノを弾ける」、「正しい演奏」から「今を観察し起こっていることを仮定して別の選択肢を試してみる」へ=既知から未知へ
この疑問を突き詰めていくと、いかに私が自分の演奏を「正しい・正しくない」の価値に当てはめていたのかがよくわかりました。そして、上手く動かない右手をその価値に当てはめて「正しくない」と評価して自分を苦しめていたことも。そしてそのことが、ピアノを弾きたくない原因にまでなっていたのです。

この気づきを経て、私が真に探究したい課題は「今の右手で演奏する方法を見つける」に変化しました。今はこの1年で培った「観察し、起こっていることを仮定して、別の選択肢を試してみる」という探究の方法をピアノの練習に取り入れて奏法を模索しています。

一年を通して得たもの

ジャッジしない、観察する→抑制→生活の質の変化
正しい、正しくないの価値観以外の価値を知ることができ、自分以外の人や物、事柄に対していちいちジャッジしなくても良くなったことが私の生活の質を大きく変えたと感じています。それにより人とのコミュニケーションや日常生活、ピアノの演奏が心身ともに楽になりました。

また、課題に取り組むため自分や他者に起こっていることをよく観察してきた結果、以前よりも身体の感覚が冴えてきて、自分が今何をしているのか、どこに力を入れ過ぎて、反対に力が全く入らないのかが分かるようになってきました。その結果、一日中感じていた身体の痛みが激減し、痛みを感じたら、身体の動きを妨げている自分の習慣に気がつきやめてみる、など、相応の対処ができるようになってきました。

今の私が思うアレクサンダー・テクニークとは

「魔法」から「探究」、そして「実践」
初めは「良い姿勢、良い身体の使い方を学べる方法」だと思っていました。そして、みどりさんや先輩達がしてくださるワークは何かの魔法。

しかし、一年を経てみると、このテクニークはあくまでも探究の手段であり、誰かに答えを教えてもらってそれを実践するものではないと知りました。

プライマリーコントロール(協調作用)という原理
自分の課題は自分で見つけ、どんな習慣が隠れていて、その習慣と違う選択を取るとしたらどんな方法があるのだろうか?それを「頭が背骨に休むと身体中にプライマリーコントロール(協調作用)が起こる」という原理を使って模索していく方法だと今は思っています。

「魔法」ではなく今私が立っているところの延長線上にあるもの
そして、魔法だと思っていた手で触れるワークは、みどりさんや先輩達が私とは違う角度で世界や人、物事を捉えた結果なのかなと感じています。まだまだ皆さんの見ているものを私には掴むことができませんが、手で触れるワークは魔法でも別世界の話でもなく、恐らく今私が立っている場所の延長線上にあるものだと思います。


「セラピスト・コース」に参加なさった方の感想(2)

〇仕事や生活の中で、他人と同じ空間にいるときの関係性が少し変えられたように思う。立っているとき、座っているときの姿勢への意識が変えられたことで、楽になる部分があると思う。
(40代・言語聴覚士)

〇痛みなどがあった際に、どうしたら楽になるか考えながら仕事ができるようになった。自分の力みが抜けると相手の力みも抜けやすいことがわかった。
(30代・理学療法士)

〇事あるごとに自分の姿勢を見直して、その都度無理な姿勢で余計な緊張を強いていないかと思いだして調整するようになった。
(60代・看護師・大学教員)

〇自分の力が入っているときがわかるようになってきたことで、余分な力を抜くことができるようになった。
(30代・理学療法士)

〇人や環境のあらゆる刺激に対して、自分自身を小さくして必要以上に緊張させている自分に気づけるようになった。
(30代・理学療法士)

〇精神疾患を含め、多様な疾患を重複して持つ利用者と関わるとき、介護するご家族や本人の苦しみに引き込まれず、自分を保ちながら専門職として評価する、見方の質が変わった。
(30代・理学療法士)

〇患者さんだけでなく医師や看護師、他のセラピストに対しても自分の考えを伝えることへの抵抗が減った。
(20代・理学療法士)

「アレクサンダー・テクニークを学びたい女性へ」に参加なさった方の感想

◆『アレクサンダー・テクニークを学びたい女性へ』に参加を決めた理由やきっかけを教えて下さい。

骨盤イラストのチラシに直観的に心ひかれました。しかも女性に特化したワークショップでもあり、
今が自分にとっての次の学びのタイミングだと思いました。

◆このシリーズを経て、生活や仕事の場面で役に立ったと感じたことはありましたか?

からだとマインドがつながっている学びを重ねて、日々のくらしの場で一見マイナスと思えることさえもおもしろいと思えて、プラスにつながる学びとなりました。

◆『アレクサンダー・テクニークを学びたい女性へ』に参加して、最も印象に残ったこと良かったことは何ですか?

今の想いを話したとき、何かがついてきていないことに気づき話し直したら、自分に追いつく体験をしました。
自分全体での言葉とともに在ると、自分への愛おしさが増しました。
ありがとうございました。
(40代、京子)

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◆『アレクサンダー・テクニークを学びたい女性へ』に参加を決めた理由やきっかけを教えて下さい。

依存をやめ自由になりたかった。仕事上のスキルのこと、自分自身のこと、女性としての生き方。全てが調和するはずが、バラバラに散らばっていた。
楽に生きる方法を探し求めたが、今の自分の中からは解決策が出てこなかった。何か大きなサポートが必要だった。そんなときに、偶然チラシを見かけ、参加を決めた。

◆このシリーズを経て、生活や仕事の場面で役に立ったと感じたことはありましたか?

旅館である仕事場では、重いスーツケースを運ぶことが頻繁にある。
この荷物運びは苦手な作業だった。
アレクサンダーのワークを受けた数日後にも、また荷物運びの作業があった。
その際に、せっかくだからワークでいただいた情報を復習してみよう、と思いが沸き起こった。
自分の内側の体の動きに意識を集中させてみた。
筋肉、骨、内臓、神経、それらを総動員させて重力を感じながら歩いている自分をイメージすると体のボリュームが大きくなり、とても頼りになる存在になった気がした。
過去に傷めた椎間板ヘルニアのことが一瞬頭をよぎったが、いったんそれは置いておいて、出発地点と到着地点だけをみすえて、線を引いてその上をトレースしていくように歩いていった。
そうすると安心して進められた。
体が安全を約束してくれていた。
移動しながら、自分と対話した。
「荷物の重量はそこにあっても、その重さ以上に重くはなることはまずない、重くさせていたのは私の思考だった」、「ひょっとして、今私は変わりつつあるところじゃないのか」
目的地に到着し、業務が完了した。終わってみると腰痛は起きなかった。
腰を痛めずに済んだという安堵感も大きかったが、今までと違う私と荷物との関わり合い方ができたことのほうが強く印象に残った。
その瞬間のことは、うまく言葉で言い表しにくいが、荷物だけでなく、私自身も新しい地点に移動できたような感覚だ。

◆『アレクサンダー・テクニークを学びたい女性へ』に参加して、最も印象に残ったこと良かったことは何ですか?

毎回のワークは見ること聞くことすべてが新鮮で、みどり先生のお話は深くてとにかく楽しいものだった。一緒に学ばせていただいた方々も、みなさんとても和やかでやわらかい雰囲気の方ばかりで居心地がよかった。ワーク中の、ゆったりとした時間の流れも良かった。
骨格模型や筋肉の解剖図をこんなにながめるのも初めてで、こんな機能が自分にも備わっているのだと思うと感動すら覚えた。
知らなかったことを知るうちに、水を得た魚のように、だんだんと心と体が潤っていった。
新発見(持っているのに、それを持っていることを忘れていたことに気づいた、と言うべきか…)があるたびに、自分の体も内側から喜んで反応している気がした。
何かを犠牲にしたり制限したりせず、今の状況のままで続けられる点もとても心強い。
アレクサンダー・テク二ークの存在というのは、もし何か問題が起きたとき、「私」と「問題」との間をとりもってくれる仲裁者のようだ。
親切な仲裁者らしく、くどくどとこだわって悩みつづけるスキも与えてくれない。
いつも現実的な和解案を提案し、進むべき方向へ軌道修正してくれる。
いつか、みどり先生が「ライフスタイルに応じて自分の人生もアップロードさせる必要がある」と仰っておられたが、アレクサンダー・テクニークのある暮らしこそが、私にとってアップロードされた生活そのもの。
どんな課題でも自分から変えていくことができる、そのために取り組みつづけること(挑戦、努力、といったものよりもゆるやかな感じ)が大切なのだ、と気づかせてくれた。

数え切れないほどたくさん、大事なメッセージをいただくことができた。
アレクサンダー・テクニークが人生に入ってきたことで、ささやかではあるが、確かな飛躍を感じている。
(K.K)

「音楽家のためのクラス」に参加なさった方の体験談

〇演奏中の身体の状態がほんの少し変わるだけで、音色だけでなく、届いてくる表現までもが変わってくることが何よりも衝撃でした。
極度の緊張状態において、本番でいかにベストを尽くし、どれほど多くの人を感動させられる演奏が出来るか、ということは、演奏者にとって大きな課題だと思うのですが、アレクサンダー・テクニークは、(そういった状況において)心身両面からの大きな支えになってくれると思います。

「なぜ、ここの部分がうまく出来ないのか?」「以前は楽に出来たことが、最近出来なくなった」
そういったテクニックの壁や身体の不調和に対して、身体の使い方からアプローチし、解決へと導いてくれるのがアレクサンダー・テクニークの大きな魅力の1つだと思います。
(30代女性/声楽家:アドバンスクラス参加者)

〇すごい即効性がありました。帰ってすぐに弾いてみました。
私の音楽が曲の始めから終わりまで貫いていました。感激です!
持続できるかどうかが、新たな悩みになりました。30年間悩んでいたことが、一日で魔法のように変わりました。
先生は、魔法ではなく、必然だとおっしゃるでしょうね!一晩寝ても、自分らしい音楽が消えてなかったです。
この状態を持続させことに努力したいと思います。これからも宜しくお願いします。
(ピアニスト)

〇レッスンのあと家でピアノを弾いたら、とても楽に弾けて、自分の音が気持ち良いと思えた。
(ピアニスト:ベーシッククラス参加者)

〇いつもと違う弾き方をしたのに、その方が自分の思った音が出せた。
(ピアニスト:ベーシッククラス参加者)

〇この”場”が好きだった。通うのが楽しかった。
(ベーシッククラス参加者)

〇自分の出来不出来を評価するのをやめたら、とても楽になれた。
(ベーシッククラス参加者)

〇声楽のレッスンの時、自分でも(少しだけ)リラックスが出来たと思えました。
(声楽家:ベーシッククラス参加者)

〇レッスンの帰り、自分の声がいつもと違って、響いているのが分かった。
(ベーシッククラス参加者)

「セラピスト・コース」に参加なさった方の体験談(1)

〇患者さんの運動機能を追加し、理学療法士としての技能も追加する“足し算”ばかり考えていましたが、
「しなくても良い事に気づく」という“引き算”のアイデアに理学療法に対する考え方が180度変わってしまいました。
(50代男性/理学療法士)

〇”患者さんをよくしよう”という結果ばかりを求めて、押しつけ的なリハビリになっていたことに気づき、
患者さんと適切な距離感を保てるようになった。
(30代男性/作業療法士)

〇患者中心になりすぎず、自分が頑張りすぎることもなく、患者さんと一緒に作業療法の時間、
空間を共有することができるようになり、自分が楽になるとともに患者さんと過ごすことが楽しくなった。
自分自身の習慣に気づき、習慣ではない在り方を学習し、選択できる自分になる過程を体験し、
セラピストとしても、管理職としても、相手が学習していく過程で自分が何を援助したらいいかを考えやすくなった。
(40代女性/作業療法士)

〇ゲストの症状緩和のためにかなり力んで施術をしているのに気づきました。
アレクサンダー・テクニークでの学びが進むと、身体の構造や動きに注意が向くようになりました。
不要な力を抜いて施術が出来ると、体を傷めず楽に動けるようになりました。
ゲストの方にも優しく触れる回数が増えたように思います。ゲストの症状改善や技術の向上、施術数、
集客などに良い影響を与えていると感じています。
(治療家)

オープン体験クラスに参加なさった方の体験談

〇新海みどり先生のレッスンを受けました。 自分の身体を見つめ、本来の姿に戻してやる。気持ちの良い瞬間です!
前回のレッスンで大きな発見がありました。何を拠り所に、自分を表現できる自然体にリセットするか? 今回掴めた気がします。
顔の筋肉のワークでは、無意識のうちにこんなにも緊張させている筋肉があったことを実感。舌の付け根の筋肉の緊張が取れたのか、終わった頃から、声が???最近変だなあと思っていた自分の声が、高くなっている!若い頃の声に戻ったようです。不思議です。みどりマジック!?
(音楽家)

〇はじめてオープンクラスに参加しました。わたしにとって大きな気づきをもらいました。舌と顎についてです。
先生に言われて「あっ!」と驚いて、思わず先生のひざを打ってしまいました。それから起こった混乱も含めて、変化のプロセスだと思ってレッスンを続けています。ありがとうございました。
(40代女性/俳優)

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