ブログ

コトバのスタディ

「経験なしには、言語はない」わたしたちは言葉だけでやりとりしているわけではない。

机に並べられた、果物とお菓子。
「じゃ、経験とは?」
「五感+身体感覚の総合を、〈経験〉としましょう」

「さあ、経験してみましょう!」
みんなで好きなものに手をのばして、口にします。
「おいしい」「いい香り」
「自分で食べてるときにはあんまり匂いとか、音に気づいていなかった」

リンゴの皮を剥いたり、夏みかんの皮の香りをかいだり。
「人がみかんの皮を剥いているときに、自分の口の中にも何か味がした!」

その後は、今の経験をコトバにする。紙に書いていきます。

「経験は、たくさんの情報があるのに、コトバにすると情報は減っていく」
何を伝えたいか。

このスタディを通して、「人に伝わるコトバとは?」「経験のとらえ方が変わっていくにはどうしたら?」といったことを探求したい、と確認して次へ。

英語の時制について学びつつ、一般と個・具体を分けてみたらどうなるか、「どう限定していくか」をわたしたちの使っている日本語について考えます。先程書いたコトバたちを例に、とらえ直します。

わたしたちは個別の一つの具体的経験「わたしは小学生のときに犬にかまれた」から、すぐに「だから、わたしは犬は嫌いだ」→「犬はわたしを噛む」「動物は嫌いだ」と一般的原理やルールを作ってしまう。

頭の中を明確にするために、具体的なお道具。
「1センテンス1メッセージ」
「ちゃんとマル。(句点)をつける」「マルは決定、自分の伝えたいことを明確にするにはとても大切。」
センテンスとセンテンスの関係性が、はっきりわかってきたら、接続詞をつけてみる。
「固有名詞、日時、場所を入れる。そのことで自分にとっても、その体験がリアルによみがえりやすくなるかもしれない。人にも。」

一つずつわけてみたら、経験が具体化されます。混ざりやすい、人と自分とをわける練習にもなります。自分の頭の中のこと、実際の経験についても、わかれていく可能性があります。

アレクサンダー・テクニークのレッスンだとしたら、フィードバックとして「あなたの、今の、経験を聞きたい」。それが聞けたら、次に一緒に一般化を見出していける。一緒に導き出せる。

頭の中がはっきりしていくために、一般化と個の行ったり来たりをするために、書くこと・書くときの提案で、今日のレッスンは終了。

「自分の頭の中にある、日本語をとらえ直し、整理するクラス。」
次回は、4月17日木曜日です。ご参加、お待ちしています。

一覧に戻る