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2022年5月のレッスン日程(一般の方向け)

5月の一般の方向け個人レッスン情報です。
アレクサンダー・テクニークに興味をお持ちの方、どうぞご受講ください。
個人レッスンは、オンラインまたは対面で、ご希望に応じてお申込みください。

※新型コロナウイルス感染拡大状況により、変更がある場合はお知らせいたします。

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一般の方向け・新海みどりの個人レッスン

京都
・5/10(火)16:00~17:45
・5/17(火)10:00~17:45
・5/24(火)16:00~17:45
※夜のお時間帯、火曜日以外でご希望の方はお問い合わせください。
会場 アレクサンダー・アライアンス・ジャパン 京都校またはオンライン

大阪
・5/18(水)10:00~22:00
会場 アレクサンダー・アライアンス・ジャパン 大阪校またはオンライン

岡山
・5/21(水)12:00~14:15(3枠)
・5/22(水)12:00~12:45(1枠)
会場 アレクサンダー・アライアンス・ジャパン 岡山校またはオンライン

※1回45分ずつのレッスンです。
お時間帯・ご予約状況はお手数ですが、「本日以降開催のワークショップ一覧」の各日程ページをご確認の上お申込みください。

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〇受講料
アレクサンダー・アライアンス・ジャパン京都、大阪、岡山校主催のグループレッスン:3時間1コマ6,000円
初心者の方向けオープンクラス:2時間1コマ4,000円
個人レッスン、その他ワークショップ受講料につきましては、別途ご案内いたします。

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◆お問い合わせ/お申し込み
1. ご希望日とお時間
2. お名前
3. メールアドレス
4. 携帯/お電話番号
5. ご住所
6. ご職業
7. このサイトを知ったきっかけ
以上を明記の上、 メールフォーム より、お申し込みください。

教師養成コース 現役トレーニング生からの声

キッチンでの手の使い方を入口にしたレッスン。肘と手首の自由な関係性を探求します。

「1年間トレーニングクラスに参加して、今思うこと」

2021年4月教師養成コース入学 和田芽依さん
ピアニスト/マッサージセラピスト

最初のレッスンを受けようと思ったきっかけ
アレクサンダー・テクニークのことは知人から紹介されて知りました。私は音楽大学のピアノ科に在籍していた頃に右手が思うように動かなくなり、前のように弾けるように治したいとずっと思っていました。

初めてのレッスンで体感したこと
個人レッスンでみどりさんの手が初めて私に触れたとき、身体中にサァーっと風が通り、ぎゅっと固めていた筋肉から余計な力が抜けていくのを感じました。これは何かの魔法だと思ったのをよく覚えています。

初めてのレッスンで気づいた変化
手で触れるワークを通して足が地面にしっかりつき、頭が上に上がっていくと、レッスンが始まってからずっと見ていたはずの部屋の印象がいつのまにか全く変わっていたことに気がつきました。頭の中でこの現象をどう言葉にして良いかも分からず、ただ驚いていました。でも、部屋自体が変わったのではなく、私の目や身体が、いつもとは違う方法で部屋を見ているということもなんとなく理解することができました。

トレーニングコースに対する期待
初回のこの体験から、アレクサンダー・テクニークでこんなに身体も世界の見え方も変わるのなら、きっと自分の右手にも良い影響があるだろうと思い、継続的に個人レッスンやグループレッスンに参加し始めました。

のちに、もっと深めていきたいのなら、トレーニング生になると良いとのことをみどりさんにお聞きして、教師養成コースに入学しました。

トレーニング生になって初めての試練

トレーニングを受けることについての懸念
教師養成コースに入学するにあたり、提示されたスケジュール通り2週に一度7日間、しかも毎日3-9時間のトレーニングを受けることは、体力面で相当の勇気が入り、果たして自分に続けることができるのか心配でした。

「楽になる」はずのことを学んでいるのに痛みがあるの?
もちろん、初めの2ヶ月は週の終わりに首の痛みで頭が動かせなくなったり、腰が痛くてたまりませんでした。アレクサンダー・テクニークのことを「良い姿勢、良い身体の使い方を学べる方法」と思っていたので、トレーニング生になったからにはとにかく良い姿勢でいようと頑張っていたのです。

この体験こそが私の教師養成コース最初の学びへつながりました。

何を学ぶの?
私は「『刺激(授業を聞く)』に対するいつもの習慣を抑制し、別の選択肢をとってみる」というアレクサンダー・テクニークの原理にのっとり、みどりさんや先輩が何故一日中平気な顔をして授業に参加していられるのか、彼らと私の違いを観察しました。そして自分に起こっている身体の不快感をクラスに共有し、皆さんの意見を聞き、みどりさんからも沢山の関連事例を聞く。または、他の人の別の体験からヒントを探したり、手で触れるワークを通して毎日色々な選択肢を模索していきました。

トレーニングコースで楽しくトレーニングできたのは…
特に、クラスの仲間それぞれが持つ課題は、一見、自分の課題には関係がないように見えるのですが、よく話を聞いていくとどこかしら自分の課題に通じるヒントに辿りつきます。そのヒントは自分だけでは得られなかったもので、他者がいてこそのものです。この探究の過程が毎回とても楽しく、挫折することなくトレーニングを続けました。

さらなる自分についての気づき
そんな風に探究を続けていくと、「話を聞く時に、呼吸をするのも忘れてじっとして、穴が空くほど話し手の顔を見つめる」という自分の習慣に気がつきました。20分もじっとしていたら身体は痛くなって当たり前です。そして、この習慣を少しずつやめて別の聞き方を試しているうちに、いつの間にか楽にクラスに参加することができていました。

「学び方を学んだ!」
この体験から、誰かに答えをもらってそれを実践するのではない学び方、他者と学ぶ、自分の課題に自ら取り組むということがどのようなことかを知ることができました。

私の課題

上手く演奏できない右手を治したい、と入学した教師養成コースですが、まさに「玉ねぎの皮をむくように」、日々さまざまな課題を発見しました。

「自分の意見を人に伝える」「人の話を聞く」「物事を見る」「歩く」「立つ」「食べる」…全てを述べることは到底できませんが、自分の行動一つ一つに習慣が隠れていて、その習慣が時には痛みや不快感など自分の本意とは別の結果を招いているのです。

無数にある選択肢を自由に選択できる!
自分の行動には無数の選択肢が広がっており、それを自由に選択できるということをその沢山の課題に取り組むにあたり知りました。

気づき
「話を聞く時に、呼吸をするのも忘れてじっとして、穴が空くほど話し手の顔を見つめる」ことを選択しなくても良い。ゆったりと呼吸をしながら、時には動き、相手の方を緩く見ながら話を聞くことも選択できるのです。どうやらその選択肢に正しい・正しくない、良い・悪いは存在しないのだということも大きな発見でした。

当初の課題設定
だとすると、私はアレクサンダー・テクニークを学び始めた理由である「以前のようにピアノを弾けるようになりたい」という課題にすら疑問を持ちはじめました。

自分で気づいた当初の課題に対して別の選択をしてみたら?
以前のように演奏できることが果たしてベストなのだろうか?以前の演奏がそんなに「正しかった」のだろうか?「正しい」は誰が決めたのだろう…?この「正しい・正しくない」の価値観を選択せずに、「音楽を楽しむ」という価値観を選択してみたらどうだろうか?

「以前のようにピアノを弾ける」、「正しい演奏」から「今を観察し起こっていることを仮定して別の選択肢を試してみる」へ=既知から未知へ
この疑問を突き詰めていくと、いかに私が自分の演奏を「正しい・正しくない」の価値に当てはめていたのかがよくわかりました。そして、上手く動かない右手をその価値に当てはめて「正しくない」と評価して自分を苦しめていたことも。そしてそのことが、ピアノを弾きたくない原因にまでなっていたのです。

この気づきを経て、私が真に探究したい課題は「今の右手で演奏する方法を見つける」に変化しました。今はこの1年で培った「観察し、起こっていることを仮定して、別の選択肢を試してみる」という探究の方法をピアノの練習に取り入れて奏法を模索しています。

一年を通して得たもの

ジャッジしない、観察する→抑制→生活の質の変化
正しい、正しくないの価値観以外の価値を知ることができ、自分以外の人や物、事柄に対していちいちジャッジしなくても良くなったことが私の生活の質を大きく変えたと感じています。それにより人とのコミュニケーションや日常生活、ピアノの演奏が心身ともに楽になりました。

また、課題に取り組むため自分や他者に起こっていることをよく観察してきた結果、以前よりも身体の感覚が冴えてきて、自分が今何をしているのか、どこに力を入れ過ぎて、反対に力が全く入らないのかが分かるようになってきました。その結果、一日中感じていた身体の痛みが激減し、痛みを感じたら、身体の動きを妨げている自分の習慣に気がつきやめてみる、など、相応の対処ができるようになってきました。

今の私が思うアレクサンダー・テクニークとは

「魔法」から「探究」、そして「実践」
初めは「良い姿勢、良い身体の使い方を学べる方法」だと思っていました。そして、みどりさんや先輩達がしてくださるワークは何かの魔法。

しかし、一年を経てみると、このテクニークはあくまでも探究の手段であり、誰かに答えを教えてもらってそれを実践するものではないと知りました。

プライマリーコントロール(協調作用)という原理
自分の課題は自分で見つけ、どんな習慣が隠れていて、その習慣と違う選択を取るとしたらどんな方法があるのだろうか?それを「頭が背骨に休むと身体中にプライマリーコントロール(協調作用)が起こる」という原理を使って模索していく方法だと今は思っています。

「魔法」ではなく今私が立っているところの延長線上にあるもの
そして、魔法だと思っていた手で触れるワークは、みどりさんや先輩達が私とは違う角度で世界や人、物事を捉えた結果なのかなと感じています。まだまだ皆さんの見ているものを私には掴むことができませんが、手で触れるワークは魔法でも別世界の話でもなく、恐らく今私が立っている場所の延長線上にあるものだと思います。


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